映画『アルキメデスの大戦』

ABOUT THE MOVIE

PRODUCTIO NOTES
撮影の始まり
7月初旬~9月初旬、暑さと戦わなければならない過酷な時期だが、山崎貴監督はあえてその時期に撮影を行った。「この映画は、暑い夏に全員で汗をかきながら撮影することに意味があると思います。」クランクインの1週間前のオールスタッフの場で山崎貴監督はこう言い、さらに「全員で暑い夏を乗り越えましょう!」と加え、士気を高めた。
撮影初日、菅田将暉演じる櫂直を海軍に招き入れようと、舘ひろし演じる山本五十六少将と柄本佑演じる田中正二郎少尉が櫂の下宿先を訪れるシーンから始まった。撮影の直前、主演の菅田と山崎監督が談笑する姿も見られ、撮影現場は和やかな雰囲気。だがシーンに入ると菅田の顔つきは変わり、その切り替え方は流石だった。また、俳優人生初の“丸刈り”にし、気合十分で現場に入ったのは舘ひろし。自身の父親が海軍の軍医を勤めていたこともあり、今回の役柄には個人的な思い入れも深い。このシーンでは「軍人が嫌いだ、帰ってくれ」と失礼な態度を取る櫂に、山本は寛容かつ砕けた態度で接しているかと思えば、急に重々しく戦争を語り始める。まっすぐ感情をぶつけてくる菅田の演技に、舘は絶妙な緩急で応える。もとより太平洋戦争に関する知見に富み、「戦時中にとられた多くの愚策や失敗、そこから学ぶべきところが大いにある」という舘。山本五十六といえば、映画史において多くの俳優が重厚に演じてきたイメージが強い人物だが、舘のアプローチはどれとも違い、どこか軽やかで人間的な一面を垣間見せる。「彼には色々な逸話があって。酒が飲めないので宴席では徳利に番茶を入れていた、考えるときに逆立ちをしていた、オシャレなプレイボーイだった…とかね(諸説あり)。1933年当時まだ少将だった頃の彼を想像しながら演じました」と語っていた。菅田は舘との撮影を振り返り、「やはりスーパースターです。凄くカッコいい背中だと何度も感じましたし、言葉づかいから食べ方まで、櫂の言葉を借りるなら「美しかった」です。」と話した。
©2019 映画「アルキメデスの大戦」製作委員会